先日は「2月4日は…」のタイトルでこの日が何の日？ということで書いてみた。

自分で書いていながらなかなかおもしろかった。
そういえばラジオをやっていた時も「今日は●●の日」ということで
音楽にまつわる出来事…たとえばアーティストの誕生日であるとか時には命日だとかを収録前に調べておいて選曲していたのでした。

ということで、今日2月11日について調べてみた。

実は大きな出来事のあった日だった

調べてみたら今日はこのアルバムがレコーディングされた最初の日だった、と記録されていた。

Please Please Me – THE BEATLES

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今から58年前（2021年2月11日現在）の1963年2月11日、この日に記念すべきファーストアルバム「Please Please Me」がレコーディングされた、と記録されている。（マーク・ルウィソーン著「ザ・ビートルズ　レコーディング・セッションズ完全版」シンコーミュージックより）

アルバムの先立ってシングル「Please Please Me」が同年1月11日に発売されている（B面は「Ask Me Why」。こちらもアルバムに収録）。

急遽決定したレコーディングはまさに突貫工事

この日のレコーディングは曰くつきで、そのシングル「Please Please Me」のヒットした機を逃さないよう、できるだけ早くアルバムを出すべき、というプロデューサーのジョージ・マーティンの意向によりセッティングされたものだったようだ。

当時メンバーはツアーから戻ったばかりで、コンディションは決してよいものではなく、中でもジョン（・レノン）はひどい風邪ひきだったという。

そしてそのレコーディングの日程はたったこの日一日のみで、10時間と限られたものだったそうで。

当時は今のようにデジタルでなく、マルチトラックでもなかったのでした。
どういう状態かと例えるなら、録音した音をいくつもの「トラック」と呼ばれるいわば小分けされた箱に入れて、それを合わせてひとつの大きな箱にする…ドラムならドラム箱、ギター、ベース、ヴォーカル、とそれぞれに小さな箱があると想像していただければいいかと。そしてそれがひとつに合わさればめでたくひとつの曲として完成、という感じ。マルチトラックは「マルチ」というだけあってその「トラック」という小さな箱がそれこそいつもあり、何度失敗してもまた箱を入れ直せばいい、ということでいくつもパターンが試せるし、何度もやり直しがきく。

しかしながら1963年は今のようにデジタルでもなく、トラックという概念はあったものの、アナログのテープに録音する方法だったので、そのトラックは２ないし3トラックが主流だった。
カンタンに言えばヴォーカル箱と演奏箱のこのふたつしか箱がない状態…ほとんどがいわゆる「一発録り」というヤツだったのでした。

そんな状態で10時間という限られた時間内で11曲ほどが録音され、うち10曲がこのアルバムに収録され、後日数曲が追加録音され、アルバムはなんと１か月後の3月22日に発売されたのでした。

歴史を塗り替える始まりとなった

アルバム収録の14曲のうち半分がいわゆるカヴァー曲で、当時のステージのレパートリィ曲であったようで。
最後の曲である「Twist And Shout」はそれこそステージでも最後の曲で、これを歌うとジョンの声がつぶれて歌えなくなるから、というのが理由だったらしいが、超ハードスケジュールだったレコーディングはむしろ結果的にアルバムにドライヴ感を生むことにつながっていると思う。

その後のシングルヒットも手伝いアルバムも1位になり、その後破竹の勢いでビートルズ伝説が創られていく始まりはまさにこの日の超ハードな日（のちに「ハード・デイズ・ナイト」というアルバムも出すのだが）があればこそだったのでした。

というわけで、本日2月11日は

ビートルズがファーストアルバム「Please Please Me」をレコーディングした日

でした。

さすがにビートルズを知らない…という人もそう多くはないと思いますが
念のため、初めて聴いてみるならこちらをおススメ

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