よんどころなき時代を生き抜くには

関西3府県の緊急事態宣言はひとまず解除された。
心置きなく府県またぎができるようになり
大阪に出稼ぎ労働している私はようやく府外在住の家族に会うことができた。

ところが首都周辺は未だに続いている。
個人的にはまったく不可思議な話に思えるが
行政に関わる方々にとっては苦渋の決断だったのかもしれない。

街の疲弊はより深刻に

しかし、関西でも大規模商業施設から大手~中堅クラスのアパレルブランドや
有名チェーン飲食店などが軒並み撤退し、シャッターエリアが目立ってきている。
首都周辺はさらに深刻な状況ではないのか、と想像する。

私のような派遣労働者においても、流行病を理由に解雇や雇い止めが増え
さらに案件そのものが減少傾向となっているところに
客数激減による他業種からの転職や個人事業主からひとまず派遣労働に移ってくる人も増え
雇用条件はさらに厳しくなっている。

誰にとってもネガティヴにしか思えない状況が時々刻々と進んでいるかのようである。

けれど

本当に完璧な状態、状況など
これまでにそんなウマいことがあったんかぃ?

と思うのだ。

そして幸福や平和などというものは
必ずしも未来永劫約束されたものなのかぃ?

と。

全員満足などありえない

安心安全
とは、考えてみれば頼りないものである。

これだけ多種多様化した中では求めるものは当然それぞれに違うのだ。
人の数だけ安心があり幸福がある。
どこまでいけば安心か
どこまでいけば安全か
それらはせいぜい最大公約数でしかない。
「全員満足」などきっぱりとありえないのである。

われわれ個人も「ほどほどの加減」を持っておきたい。
特に他人と何かを共有するときには。
完璧さで縛りつけず、多くのことを要求しない。

何より
完璧なものなど、この世のどこを探してカンタンには見つかりはしない。
未来永劫不変と約束してくれることなどたやすくありはしない。

必死になればもしかしたら手に入るかも知れない。
けれど、それもまた約束されてはいない
と知っておくこと。

せいぜい「自分の加減」ならアテにしてもいいかな。
人のせいにするよりかはな。
と思えるくらいの自分でいたい。

この頼りなき「風の時代」を生きるとは

以前自分のインスタグラムに「占星学ではこれから風の時代に」と書いた。
まさに「風の時代」とは
最大公約数さえ頼りなくなってしまった時代に
頼れるものは結局自分自身の心しかない。
と気づく出来事が増えていく時代なのではないか、と思う。

そしてそのためには同時に
自分の心を常に点検し磨いていくことが大切になる
という
ある意味人として至極まっとうな生き方を誰もが迫られる時代だな、と思うのだ.。

では今日の一曲

LET THE WIND BLOW – THE BEACH BOYS

ビーチボーイズ 1967年のアルバム「Wild Honey」から。サビは「彼女(her)を僕の人生から奪わないで」の歌詞から一聴ダークな感じのシンプルなラブ・ソングとも思えるが、「風吹くままに(Let The Wind Blow)」の始まりから「Let+名刺+動詞」の歌詞が繰り返し歌われるその対象(her)は、風だけでなく芝生、雨、雪、月、鳥のさえずり、春の訪れ、教会の鐘の音、おカネなど自然や普遍的なものについてが繰り返され、それらが「あるがまま」であることを歌う深い内容として受け止めるべきだろう。この達観ぶりはのちのビートルズの「Let It Be」の世界観にも通ずるとも言えるだろう。

歌詞の中には「Let the bee make honey」のくだりがあり、アルバムタイトルの「Wild Honey」はおそらくこの曲からのイマジネーションも貢献したのだろうと思われる。逆にアルバムタイトル曲で開始曲の「Wild Honey」もあることから、トータル・コンセプトを意識してこの曲の歌詞にもつながったのかもしれない。

1967年当時はライバルである英国のビートルズが「サージェント・ペパー」で大成功を収めたあとで、対する米国のビーチボーイズは彼らの才能の前に屈し、リーダーのブライアン・ウイルソンが精神的に不安定となり、グループの存続も危ぶまれていた。

このアルバムではサイクデリックから米国ルーツのR&B寄りのサウンドとなり、件の「Wild Honey」はブライアンが声を枯らさんばかりのシャウトで始まり、シングルにもなったスティーヴィー・ワンダーのカヴァー「I Was Made To Love Her」、同じくカヴァーの「Darlin’」でも同様のシャウト・ヴォーカルが心地よいキャッチ―なアルバムになっている。

余談かも知れないが「サージェント・ぺパー」の後には英国のライバル、ローリング・ストーンズも「ベガ―ズ・バンケット」で彼らのサウンドルーツとなるブルーズに回帰したサウンドを展開しているし、このビーチボーイズの「Wild Honey」もまた、R&Bサウンドに回帰している。
要はこれほどの名だたるバンドの音楽的アイデンティティを揺るがすことになった、という意味でやはり「サージェント・ペパー」がどれほどロックの歴史を変える試金石となったアルバムだったかという証明でもあるとつくづく思わされるのだ。

現代のような大きな時代の変わり目には、やはり
自分自身の心の「よんどころ」を大事にしよう
と愛する音楽レガシーたちから今も教訓を得る私です。

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